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陶器の人形 ペネロピ・ファーマー 山口圭三郎 山口昌子 共訳,陶器の人形 / ペネロピ・ファーマー 山口幸平イラスト 山口,夏の小鳥たち(ペネロピ・ファーマー 作 ; 山口圭三郎 訳 ; 山口〈説明文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉★昭和52年（1977年）初版発行。函、紙カバー付★紙カバー＝ヤケ、シミ汚れ有。　　　　　　天地にテープ補強有。（画像参照）　　　　　　ヨレ傷、小破れ有。　　　　　　★本体＝三方に経年のヤケ、点状のシミ汚れ有り。　　　　　見開き、見返しにヤケ有り。紙面の黄変　　　　やや有り。★★上記以外、製本は堅牢で、本文ページは目立つシミ汚れ等無く、綺麗な状態です。ご愛読に支障は御座いません。然し乍ら、紙カバーにテープ補強有の為、少しでも気になる方はお避け下さい。　ファーマー女史の、詩情溢れる17の短編集です。長編とはまた違った、短い中にもウィットに富んだ話が語られます。　一般的な童話の、勧善懲悪やハッピーエンド、と言うものでは有りません。　印象的だったのは、「魔女エミリー」。美少女の魔女エミリーは、太った、毛並みの艶々とした黒猫のマーリンと暮らしていました。　ある時、街角で水兵のジョン•スミスと出会います。エミリーは、普通の女の子の様に、映画を観たり、フィッシュ&チップスを食べたりと、デートを楽しむようになります。　ジョン•スミスから求婚された時、エミリーは待ち合わせの約束をして、自分が来なければ諦めて、と言います。そして、猫マーリンが止める言葉も聞かずに、人間になる薬を作って飲んでしまいます。　通常であれば、めでたく二人は結婚、となりそうですが。人間になったエミリーが、待ち合わせ場所に駆けつけると、ジョン•スミスはちゃんと待っていました。でも。　エミリーを、まるで知らない人を見る様にするのです。そう、人間になった事で、もうエミリーは美しくもなんとも無い、ただの女の子になってしまったのでした。　エミリーは、名乗らずに帰ってきます。ジョンとはそれで終わり。ですが、その後が良いのです。　エミリーは魔女を引退。まだ少し残っていた魔法の力で、大変美味しいお菓子屋になります。そして、猫のマーリンと、静かに一緒に暮らすのでした。（マーリンが一緒に居てくれて嬉しい！）　人間、ものは考えようです。水兵と結婚して幸せになるとは限りませんから。　状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。　古書にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。